2012年4月1日日曜日

東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例


○東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例

平成一四年一二月二五日

条例第一六九号

東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例を公布する。

東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例

(目的)

第一条 この条例は、市町村(八王子市及び町田市を除く。)の存する区域における小規模貯水槽水道及び飲用井戸等(以下「小規模貯水槽水道等」という。)の衛生管理に必要な事項を定めることにより、飲料水の安全と衛生を確保し、もって都民の健康の保持と公衆衛生の向上を図ることを目的とする。

(平一八条例一七一・平二二条例一〇三・一部改正)

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 水道 導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいう。ただし、臨時に施設されたものを除く。

二 水道事業者 水道法(昭和三十二年法律第百七十七号。以下「法」という。)第六条第一項に規定する認可を受けて、法第三条第二項に規定する水道事業(以下「水道事業」という。)を経営する者をいう。

三 小規模貯水槽水道 水道事業の用に供する水道、法第三条第六項に規定する専用水道及び同条第七項に規定する簡易専用水道以外の水道であって、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするもののうち、水道事業の用に供する水道から水の供給を受けるための水槽を有するものをいう。ただし、建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和四十五年法律第二十号)第二条第一項に規定する特定建築物に設置されたもの又は専ら一戸の住宅に水を供給するものを除く。


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四 飲用井戸等 水道事業の用に供する水道及び法第三条第六項に規定する専用水道以外の水道であって、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水以外の水を水源の全部又は一部とするもののうち、水源から水の供給を受けるための水槽を有するものをいう。ただし、建築物における衛生的環境の確保に関する法律第二条第一項に規定する特定建築物に設置されたもの又は専ら一戸の住宅に水を供給するものを除く。

五 特定小規模貯水槽水道 小規模貯水槽水道のうち、次のいずれかに該当するものをいう。

イ 東京都規則(以下「規則」という。)で定める施設に水を供給するもの

ロ 水槽の有効容量の合計が五立方メートルを超えるもの

六 特定飲用井戸等 飲用井戸等のうち、次のいずれかに該当するものをいう。

イ 規則で定める施設に水を供給するもの

ロ 水槽の有効容量の合計が五立方メートルを超えるもの

七 水道施設 小規模貯水槽水道又は飲用井戸等の取水施設、浄水施設及び給水施設をいう。

八 設置者 小規模貯水槽水道又は飲用井戸等の所有者、占有者その他の者で当該水道施設の維持管理について権原を有するものをいう。

(都の責務)

第三条 東京都(以下「都」という。)は、小規模貯水槽水道等の衛生管理に関し必要な施策を講ずるものとする。

2 都は、小規模貯水槽水道の衛生確保を図るため、水道事業者との緊密な連携を図るよう努めなければならない。

(水道事業者の責務)

第四条 水道事業者は、都と協力して小規模貯水槽水道の衛生管理の適正化が図られるように努めなければならない。

(設置者の責務)

第五条 設置者は、小規模貯水槽水道等の衛生管理に努めるとともに、都が行う小規模貯水槽水道等の衛生管理に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(特定小規模貯水槽水道等の届出)


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第六条 特定小規模貯水槽水道及び特定飲用井戸等(以下「特定小規模貯水槽水道等」という。)の設置者は、次のいずれかに該当したときは、規則で定めるところにより、十日以内に知事に届け出なければならない。ただし、設置者が東京都給水条例(昭和三十三年東京都条例第四十一号)第三十三条の四の規定による届出を行った場合は、この限りでない。

一 特定小規模貯水槽水道等を設置したとき。

二 前号により届出を行った事項に変更があったとき。

三 特定小規模貯水槽水道等を廃止したとき。

(衛生上の措置)

第七条 特定小規模貯水槽水道等の設置者は、次に定めるところにより、当該水道施設について衛生上必要な措置を講じなければならない。ただし、第五号については、特定飲用井戸等の設置者に限るものとする。

一 水槽の清掃を一年に一回以上、定期的に行うこと。

二 水道施設の管理の状況について、一年に一回以上、定期的に検査すること。

三 供給する水が有害物、汚水等によって汚染されるのを防止するために必要な措置を講ずること。

四 給水栓から供給される水の色、濁り、におい、味その他の状態に異常を認めた場合に、水質基準に関する省令(平成十五年厚生労働省令第百一号。以下「省令」という。)の表の上欄に掲げる事項のうち原因を特定するために必要と認められるものについて検査を行うこと。

五 給水を開始しようとするとき及び一年に一回以上、定期的に、規則の定めるところにより水質検査を行うこと。

2 特定小規模貯水槽水道等の設置者は、水道施設の管理の状況を把握するため、水槽の清掃記録、水道施設の検査記録、水質検査の結果等の帳簿書類を作成の日から五年間保存しなければならない。

(平一六条例七四・一部改正)

(緊急時の措置)

第八条 特定小規模貯水槽水道等の設置者は、供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、次に掲げる措置を講ずるとともに、速やかに知事に報告しなければならない。

一 直ちに給水を停止し、かつ、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知すること。


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二 汚染の原因を調査し、当該水道施設の改善を図ること。

三 必要に応じて代替水を確保すること。

2 特定小規模貯水槽水道等の設置者は、水の汚染の原因が解消され、給水を再開しようとするときは、省令の表の上欄に掲げる事項のうち必要と認められるものについて検査を行い、安全を確認しなければならない。

(指導及び助言)

第九条 知事は、前二条に規定する措置に関し必要があると認めるときは、特定小規模貯水槽水道等の設置者に対して指導及び助言を行うことができる。

(改善の指示)

第十条 知事は、特定小規模貯水槽水道等の設置者が第七条及び第八条に規定する措置を行わないときは、当該設置者に対して、期間を定めて、当該措置を行うべきことを指示することができる。

(給水停止命令)

第十一条 知事は、特定小規模貯水槽水道等の設置者が前条の規定による指示に従わない場合において、給水を継続させることが利用者の利益を阻害すると認めるときは、当該指示に係る措置を行うまでの間、給水を停止すべきことを命ずることができる。

(報告の徴収及び立入検査)

第十二条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、特定小規模貯水槽水道等の設置者からその管理の状況について必要な報告を求め、又はその職員に特定小規模貯水槽水道等の水道施設のある場所若しくは特定小規模貯水槽水道等の設置者の事務所に立ち入らせ、その水道施設、水質若しくは必要な帳簿書類を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査を行う場合には、当該職員は、環境衛生監視員と称し、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(特定小規模貯水槽水道等以外の小規模貯水槽水道等の衛生管理)


第十三条 特定小規模貯水槽水道等以外の小規模貯水槽水道等の設置者は、当該水道施設について、第七条及び第八条に規定する措置を講ずるように努めなければならない。

(罰則)

第十四条 第十一条の規定による給水停止命令に違反した者は、十万円以下の罰金に処する。
第十五条 第十二条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は当該職員の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、五万円以下の罰金に処する。

(両罰規定)

第十六条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

(委任)

第十七条 この条例に規定するもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

附 則

1 この条例は、平成十五年四月一日から施行する。

2 この条例の施行の際、現に特定小規模貯水槽水道等を設置している者に対する第六条の規定の適用については、同条中「十日以内に」とあるのは「平成十五年六月三十日までに」とする。

3 この条例の施行の際、現に知事が定めるところによりされている貯水槽等の設置等に係る届出は、第六条各号による届出とみなす。

附 則(平成一六年条例第七四号)

この条例は、平成十六年四月一日から施行する。

附 則(平成一八年条例第一七一号)

この条例は、平成十九年四月一日から施行する。

附 則(平成二二年条例第一〇三号)

1 この条例は、平成二十三年四月一日から施行する。

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。



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